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インスト

ブラス:バーミンガム

簡易ルール

アークライト完全日本語版基本セット。ルールはRoxley英語公式v2018.11を基準に独自和訳。日本語印刷物の個別誤植までは未確認。ランカシャー・入門短縮戦は対象外。

2–4人60–120分難易度 4.5 / 5

産業革命期の事業家として運河と鉄道を敷き、産業を建てて稼働させる経済ゲーム。ほかの人の輸送網や資源も活用できるため、投資と他者の動向が密接に関わります。ランカシャーとは別のゲームです。

01

二つの時代を通じて産業を稼働させる

私たちは産業革命期の事業家です。産業施設を建て、運河や鉄道でつなぎ、製品を売ったり資源を使ってもらったりして得点を獲得します。運河時代と鉄道時代の二つを遊び、各時代の終わりに輸送路と稼働した産業を採点します。二回の合計勝利点が最多なら勝ちです。手元のお金や収入は、それ自体では通常の最終得点になりません。
建てた施設は最初は未稼働の面です。完成条件を満たして裏返ると収入が上がり、その施設が採点の対象になります。ここでは裏返った施設を「稼働済み」と呼びます。単に建てただけでは産業の点は入りません。売って稼働させる施設は、紡績所、製造所、陶器工場。資源がすべて使われると稼働する施設は、炭鉱、製鉄所、醸造所です。後者は他の人が資源を使った時にも裏返ります。
この説明はバーミンガムの2〜4人用通常ゲームです。ランカシャーのルールや、運河だけで終える入門戦は混ぜません。英語の公式ルールを基準に、日本語で用語を説明しています。

02

人数に合わせて準備する

盤は昼夜どちらの面でも構いません。通常カードと商人タイルには対応人数の印があります。今回の人数より大きい人数印のものを箱へ戻します。ワイルド都市とワイルド産業のカードは別々に表向きで置き、残りの通常カードを混ぜて裏向きの山札にします。
残った商人タイルを混ぜ、人数に対応する盤外周の商人枠へ1枚ずつ表向きで置きます。2人ではワーリントンとノッティンガムに置かず、3人ではノッティンガムに置きません。空白でない商人タイルの隣のビール枠に樽を1個ずつ置きます。商人がいることと、その商人が何の商品を買うかはタイルのアイコンで区別します。
石炭市場の黒いキューブは1ポンドの枠を一つだけ空け、それ以外を全部埋めます。鉄市場の橙色キューブは1ポンドの枠を二つとも空け、それ以外を全部埋めます。残りの石炭、鉄、ビールとお金を共通置き場へまとめます。資源置き場は無制限で、足りなければ代用品を使えます。
各自、個人ボード、色を選んだ産業タイル、運輸タイル、人物タイルを取り、17ポンドを受け取ります。産業タイルは個人ボードの同じ種類・レベルの枠へ積み、黒い上半分の稼働済み面は裏にします。勝利点マーカーを0、収入マーカーを進行トラックの10のマスへ置きます。この10は収入10ポンドではなく、収入レベル0の位置です。毎ラウンドの現金収入は、マーカー横のコインに書かれた収入レベルで読みます。
山札から8枚を秘密の手札にし、さらに1枚を裏向きで各自の捨て札の底に置きます。人物タイルを無作為の順番で手番順の列に並べます。2人・3人ではカードから除かれた都市も、盤上の建設を禁止した場所ではありません。都市名の帯の色はカードの有無の目印で、建設可能範囲の境界ではないのです。

03

ラウンド、手札、お金、収入

一つの時代は、山札と全員の手札が尽きるまで続きます。1ラウンドに手番順の各自が1手番ずつ行います。通常の手番は2アクションで、同じアクションを2回でも構いません。ただし、運河時代の最初のラウンドだけは1アクションです。鉄道時代の最初は通常どおり2回です。
アクションを1回行うごとに手札1枚を捨てます。建設以外はカードの種類を問いません。パスを選んでも、その1アクション分のカードを捨てます。ワイルドカードは使ったら捨て札でなく専用の表向き置き場へ戻します。手番のすべての行動後に手札を8枚まで補充します。山札が尽きたら補充せず、残りの手札を使い切ります。
行動で使ったお金は、いったん自分の人物タイルの上へ置きます。資源市場への支払いもここへ置き、そのラウンドに使った金額を記録します。全員の手番後、支出が少ない人から次ラウンドの順を並べ直します。同額なら、その人たちの相対的な順番を保ちます。並べ直したら人物タイル上のお金を銀行へ戻します。
続いて各自、現在の収入レベルだけ銀行からお金を受け取ります。収入レベルが負なら逆に銀行へ払います。ゲームの最後のラウンドだけは収入の受け取りも支払いもありません。運河時代の最後には通常どおり収入があります。
負の収入を払う現金が足りなければ、自分の盤上の産業を取り除き、建設費の半額、端数切り捨てを銀行から得て補います。必要額に届いたらそこで止め、余った現金は保持します。輸送路は取り除けません。それでも足りなければ、未払い1ポンドにつき可能な限り1勝利点を失います。資金不足の行動をするために、任意に施設を売り払うことはできません。
施設が裏返った時の収入増加は、そのタイルの矢印の数字だけ収入マーカーを「マス数」で進めます。収入レベルの数だけ進めるのではありません。収入レベルの上限は30です。

04

自分のネットワークと、資源の輸送

ここが一番大切な区別です。自分の産業がある都市、または自分の運輸タイルの端に接する都市は、自分のネットワークです。一方、二地点が「つながっている」とは、誰の運輸タイルでもよいので、連続した道をたどれることです。他人の道だけで届く都市は、自分のネットワークにはならないことがありますが、資源の輸送や売却には使えます。
石炭は、使う施設や鉄道を置いた後の地点から、輸送路でつながる供給源が必要です。まず最も近い、まだ石炭がある炭鉱から無料で取ります。距離は運輸タイルの枚数で数え、同距離なら選べます。誰の炭鉱でも構いません。足りなければ次に近い炭鉱を使います。利用可能なつながった炭鉱がなければ、盤外周の石炭市場接続アイコンへつながっている時だけ市場から買えます。商人タイルが空白でも市場接続アイコンは使えます。市場では安いキューブから買い、枯渇後も1個8ポンドで買えます。
鉄は輸送路不要です。盤上の誰の製鉄所からでも無料で取れ、最寄りの制限もありません。盤上に鉄がなくなった時だけ、鉄市場の安いキューブから買います。鉄市場が空でも1個6ポンドで買えます。使った石炭と鉄は共通置き場へ戻します。
ビールは、自分の醸造所ならつながっていなくても使えます。他人の醸造所なら、使う地点とつながっている必要があります。複数の樽が必要なら別々の醸造所からでも構いません。商人のビールは、その商人へ製品を売る時だけ使え、鉄道の建設には使えません。ビールを市場から買う方法はありません。最後の資源がなくなった炭鉱・製鉄所・醸造所はすぐ裏返し、その持ち主の収入を上げます。

05

一つ目のアクション、産業を建設する

建設だけは、出すカードが場所と産業を決めます。都市カードなら、そこが自分のネットワーク外でも、その名前の都市へ、置ける種類の産業を建てられます。産業カードなら、カードにある産業を、自分のネットワーク内の都市へ建てます。ワイルド都市は好きな都市カードとして、ワイルド産業は好きな産業カードとして使えます。
選んだ産業について個人ボードに残っている最も低いレベルのタイルを使います。同じレベルが複数あれば、まずそのレベルを使い切ります。都市の空き枠にその産業のアイコンが必要で、その産業専用の枠が空いているならそれを優先します。専用枠がなければ、二種類のアイコンがある枠を使えます。個人ボードのその枠の左にある建設費を払い、指定の石炭と鉄を消費します。石炭が必要なら、新しい施設の位置から石炭供給源へつながっていなければなりません。
運河時代は、一つの都市に自分の産業は1枚までです。他人の産業と同じ都市に自分の1枚を建てることはできます。鉄道印だけの枠にある産業は運河時代に建てられません。鉄道時代は一つの都市に自分の産業を複数建てられますが、運河印だけの枠の産業は建てられません。残って邪魔になる産業は、あとで説明する開発で飛ばします。レベル1の陶器工場は、他のレベル1施設と違い鉄道時代でも建てられるので、レベル数字だけで時代制限を判断しないでください。
炭鉱と製鉄所を建てたら、タイル右下の数量だけ資源を載せます。醸造所なら運河時代はビール1樽、鉄道時代は2樽です。炭鉱が市場接続アイコンへつながる場合と、製鉄所を建てた場合は、建設したその場で、載せた資源を対応市場の空き枠へできるだけ補充します。高い枠から埋め、1個ごとにその市場の表示金額を銀行から受け取ります。全部補充して資源がなくなれば即座に裏返して収入を上げます。後の手番で新しくつながった炭鉱の資源を市場へ売ることはできません。
盤上に自分の産業も輸送路も一つもない時だけ、産業カードで、その産業を置ける好きな都市から始められます。都市カードがなくても始められるという例外です。石炭の供給などの条件は省略しません。

06

醸造所の場所と、建て替え

都市名のない農場醸造所が二か所あります。ここには醸造所の産業カードかワイルド産業でしか建てられず、ワイルド都市でも指定できません。自分のネットワークの条件も必要です。ただし、自分のタイルが盤上に一つもない場合の開始例外は使えます。
カノックの左側の農場醸造所は、カノックとの間の輸送路が必要です。キダーミンスターとウースターの左側の農場醸造所は、この二都市を結ぶ輸送路1枚で両都市へ接続します。そこへ二本目の道を追加することはできません。
同じ種類の、今より高いレベルの産業で置き換える「上書き建設」もできます。自分の産業なら、稼働済みでも資源が残っていても構いません。普通の建設のカード・費用・資源条件を満たし、残った資源は共通置き場へ戻し、古いタイルはゲームから除きます。他人の産業を上書きできるのは炭鉱と製鉄所だけで、その資源が盤上の全施設にも市場にも一つもない時に限ります。上書きされたタイルはその時代の採点対象になりませんが、すでに得た収入や過去の勝利点は失いません。

07

二つ目と三つ目、輸送網と開発

輸送網を広げるアクションでは、何でもよいカード1枚を捨て、自分のネットワークに接する未建設の線へ運輸タイルを置きます。盤上に自分のタイルが一つもない時だけ、好きな未建設の線から始められます。
運河時代は運河線だけで、1アクションで1本、3ポンドです。鉄道時代は鉄道線だけで、1本なら5ポンドと石炭1個。1アクションで2本を建てるなら15ポンドと石炭2個に加えて、醸造所のビール1樽が必要です。2本を順番に置き、それぞれ置いた後に石炭へ接続していることを確認します。最初の1本で新しく届くようになった都市から、2本目を伸ばせます。他人のビールを使うなら、2本目を置いた後にその鉄道と醸造所がつながっていなければなりません。1本ずつ別の二つのアクションで建てれば、合計10ポンドと石炭2個で、ビールは不要です。
開発アクションは、盤上の施設を改良するのではなく、個人ボード上の低いレベルの産業を1〜2枚箱へ戻して、高いレベルへ進む行動です。何でもよいカード1枚を捨て、除いたタイル1枚ごとに鉄1個を消費します。毎回、その産業に残る最低レベルを取り除きます。同じ種類から2枚でも違う種類から1枚ずつでも構いません。電球に斜線の印がある陶器工場は開発で取り除けず、建設して消費する必要があります。商人の開発ボーナスも、この禁止を無視できません。

08

四つ目、製品を売却する

何でもよいカード1枚を捨て、盤上の自分の未稼働の紡績所・製造所・陶器工場から一つ選びます。対応する商品アイコンのある商人へ、誰の輸送路でもよいのでつながっていることが必要です。タイル右上の必要ビール数を消費し、その施設を裏返してタイル右下の数字だけ収入マーカーを進めます。
売った先の商人にビールがあれば、必要分の一部として使え、その時だけ商人のビール特典を受け取ります。グロスターは鉄不要の開発1枚、オックスフォードは収入マーカー2マス、ワーリントンは5ポンド、ノッティンガムとシュルーズベリーは盤に示された勝利点です。商人のビールを使わず売っただけでは、この特典はありません。ビール不要の製品を売る際、必要でないビールを飲んで特典だけ取ることもできません。
一度の売却アクションで、ほかの自分の未稼働施設も続けて売れます。別の種類の商品でもよく、それぞれ商人への接続と必要ビールを満たせば、追加のカードは不要です。必要なビールを用意できない製品は売れません。炭鉱、製鉄所、醸造所はこの売却アクションで裏返すのではなく、資源を使い切って稼働させます。

09

五つ目と六つ目、借金と偵察

借金は、何でもよいカード1枚を捨て、銀行から30ポンドを受け取り、収入レベルを3下げます。収入マーカーの3マスではありません。新しい低いレベルの中で最も高いマスへ置きます。例えば収入レベル0から借りるとマイナス3です。マイナス10未満になる借金はできません。元金は返済せず、下がった収入で代償を払います。山札がなくなった後も、この借金アクションは選べます。
偵察では、通常の行動用カード1枚に加えて2枚、合計3枚を捨て、ワイルド都市とワイルド産業を1枚ずつ取ります。すでにワイルドを手札に持っている間は偵察できません。行動が終わった時の手札8枚への補充は通常どおりです。どの行動もできないか行いたくなければ、カードを1枚捨てるパスを1アクション分として使えます。

10

最初の手番を数字で動かす

最初は17ポンド、収入レベル0、手札8枚です。運河時代の最初のラウンドは1アクションなので、例えば任意のカード1枚を捨てて借金し、現金47、収入レベルをマイナス3の最高マスにします。借りた額は支出ではないので、人物タイル上の支出は0です。手札を8枚まで補充し、ほかの人の手番が終わった後、ラウンド末の収入支払いで3ポンドを払い、現金44です。
次のラウンドは2アクションあります。まだ盤上に自分のタイルがないなら、任意のカードを捨てて、空いている合法な運河線1本を3ポンドで置けます。現金は41、支出記録に3ポンド、自分のネットワークに運河の両端の都市が加わります。二つ目の行動をパスするなら、さらに別のカード1枚を捨て、手番を終えて8枚まで補充します。収入レベルが変わらなければ、そのラウンド末にも3ポンド払い、現金は38です。これは手順の練習で、借金からのパスを戦略として勧めているわけではありません。

11

運河を採点し、鉄道へ移る

山札と全員の手札がなくなったラウンドで時代終了です。4人なら各時代8ラウンド、3人なら9、2人なら10です。
まず自分の運輸タイル1枚ごとに、その両端の地点にあるリンク得点アイコンの合計を得ます。通常は稼働済み産業にあるそのアイコンを数え、誰の産業でも構いません。盤に印刷された商人地点のリンクアイコンも数えます。単なる産業枚数やタイル自身の勝利点を足すのではありません。例えば片端にリンクアイコンが合計2個、もう片端に1個なら、その運輸タイルは3点です。採点した運輸タイルは全部取り除きます。
次に、盤上の自分の稼働済み産業の左下の勝利点を合計します。未稼働の産業は0点。運河時代の得点を残したまま、盤上のレベル1産業を、稼働済みかどうかにかかわらずすべて除きます。個人ボード上に残るレベル1は除きません。レベル2以上は盤に残るので、運河で稼働済みなら鉄道終了にも再び得点できます。時代移行で収入マーカーを初期位置へ戻すことはありません。
空白でない商人のビールを1樽ずつ補充します。全員の捨て札を合わせ、底の裏向きカードも表裏を揃えて混ぜ、鉄道時代の山札を作り、各自8枚を引きます。鉄道の開始時に、運河開始のような裏向きの捨て札1枚を新しく配りません。運河最終ラウンドの支出で決まった手番順を使い、今度は最初から各自2アクションです。

12

最終得点と確認すること

鉄道時代も山札と手札が尽きたら、同じように運輸路と稼働済み産業を採点して終わります。最後のラウンドに収入処理がないことを忘れないでください。最多勝利点が勝ち。同点なら収入レベルが高い方、そこも同じなら残金が多い方です。なお同じなら引き分けです。通常ゲームで、残金を4ポンド1点に換算したり収入レベルを得点へ足したりすることはありません。それは別の入門戦の採点です。
石炭はつながった最寄り、鉄はどこからでも、自分のビールは接続不要、他人のビールは接続必要。この三つを混同しないでください。相手の資源を使っても対価を相手へ払いませんが、使い切ると相手の施設が裏返って収入と得点の機会を与えます。自分のネットワークと、誰の道でもよい接続は別です。建設以外はカードの名称を問いませんが、どのアクションにもカードを捨てます。収入を増やす時はマス、借金で下げる時はレベルです。以上を区別すれば、盤上の費用・資源・得点表示を使って各行動を判断できます。